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うお泊屋久島モニターツアーレポートvol.01 【観光客・親子編】


子どもたちが”魚を〆させてもらった時”複雑な想いだった…。


子どもが命と向き合う姿を見て、親も感じることがある


「子どもたちが”魚を〆させてもらった時”複雑な想いだった…。」

 

これは、親子でうお泊屋久島のツアー体験をしてくださったお母さんの言葉でした。

 

うお泊屋久島では、”釣って、捌いて、美味しい体験”を屋久島の海や魚を通して提供しています。この体験を通して、我々が伝えたいこと、届けたいことは、”泳いでいる魚が食卓にあがるまでのストーリー”を身をもって知ってもらう、感じてもらうことです。

 

今回は、ツアーお試しということで、観光客向けのモニターツアーを実施しました。当初は、全国各地から参加者の募集をしようと考えていましたが、コロナ禍を考慮しまして、ツアー参加者の募集地域を鹿児島県内に限らさせて頂きました。

 

小学生のお子さんいるファミリーを対象として募集した結果、釣り経験のあるお兄ちゃんとお刺身が苦手だったえんじゅ君、そしてお母さんらがモニターツアーに参加してくれることになりました。

 

今回のツアーは、「遊漁船さかなのもり」で遊漁船での釣りと魚を〆る体験を、その後「漁師の暮らし宿 ふくの木」にて子どもたちが魚をさばいて、魚料理をお母さんに振る舞う内容でした。特に、お母さんにとっては、子どもたちが命と向き合う瞬間に触れられたことが感慨深かったようです。

 

”魚を自分の手で〆る”という初めての体験

遊漁船で無事に二人とも魚を釣って、港に戻ってきました。魚がまだ生きているうちにしなければならないことがあります。それは、魚を〆ることです。漁師さんは、状況に応じて、船の上でこの作業をしますが、今回は港で子どもたちにも体験してもらいました。

 

漁師さんに教わりながら、お兄ちゃんが魚を〆るのを目の前で見て、えんじゅ君も自分が釣った魚でやってみたいと漁師さんに近づいていきました。まだ生きている魚を食べるために〆る。脳天締めと呼ばれる方法を試しましたが、初めてなのでなかなかうまくいきません。その間も魚は、生きてもがいています。それでも自分で釣った魚。責任をもって最後まで魚の命と向き合い、魚が美味しく食べられるように手を動かしていました。

 

いつも誰かがやってくれていることを自ら体験したえんじゅ君たち。この体験が彼らの人生にどのような意味を持つのか?それはまだ先の話かもしれません。それでも、えんじゅ君は、今まで以上に魚が好きになり、将来の夢が漁師になった!とお母さんから後日談のお知らせがありました。

 

今回は立派なお魚がたくさん釣れました。ただ、食べられないくらいたくさん魚を獲ってしまっても魚が無駄になってしまいます。そこで、「漁師の体験宿ふくの木」で食べきれなかったお魚たちを、さかな燻製「けい水産」へもっていきました。

 

「けい水産」の田中さんも元々はトビウオ漁師でした。ふたりは屋久島のトビウオや魚のことを教えてもらいながら、食べきれなかったお魚たちを燻製にして持ち帰ることにしました。燻製作りにも時間がかかります。魚を捌いて、水分を取って乾燥させて、燻すという作業工程があります。出来上がった燻製は、後日お家まで送ってもらうことにしました。

 

今回のモニターツアーを通して、二人の子どもたちが楽しんでいたのが印象的でした。お兄ちゃんは、ハタを釣りたい!と言って、ハタを釣り上げて感動体験があったようですし、お刺身が苦手だったえんじゅ君も、お刺身に挑戦して、魚にいろんな味があることを知ったようです。

 

二人が大きくなってこの体験がいつかかけがえのない経験になればと願いたいと思います。

うお泊屋久島の挑戦はつづく。

 


ツアー参加者インタビュー映像